自炊で節約は難しい?【一人暮らしの場合】
自炊をすると食費の節約になるというイメージがありますが、一人暮らしの場合、実際には節約にならないケースも多くあります。その主な理由は以下の2点です。
無計画で始めると失敗しやすい
節約目的の自炊は、計画を立てずに始めると失敗しやすくなります。例えば、その月に使える食費の上限額を設定しないまま、安いからといって食材を大量にまとめ買いして、結局食べきれずに無駄にしてしまうことが挙げられます。結果的に自炊しているのに食費がかさむことになるので、計画的に実施しましょう。
まずは、毎月の食費を決め、その金額の範囲で買い物に行くようにしましょう。上限額を決めると、それを超えないように必要なものだけ買う意識が生まれ、無駄な出費の削減につながります。せっかく買った食材を無駄にしないようにする意識にもつながります。
「節約×栄養バランス×満足感」の実現が大変
自炊によって「節約になる」「栄養バランスが整っている」「食べごたえがあって満足感が得られる」のすべてを同時にかなえるのは、大変です。
例えば、節約のために安い食材1品だけを使った料理だと、栄養が偏ったり、味や量に満足できなかったりします。一方で、節約とその他の条件をかなえるメニューを毎回考えるのは面倒で、難しいものです。
そういう場合は、節約食材の中でも、「栄養が取れる」「ボリュームが出る」食材を中心に献立を考えてみると良いでしょう。節約食材とは、基本的に価格が安く、時期によって価格が変動しない食材です。以下に紹介する記事では、節約食材を使ったレシピをまとめています。ぜひ参考にしてみてください。
ボリュームのある節約レシピについて詳しくはこちら→「ボリューム満点の節約レシピ│節約食材別や作り置きメニューも紹介」
こんな自炊は節約に失敗しやすい!
上記2点の他に、自炊で節約に失敗しやすいケースを紹介します。なぜか自炊しても食費が減らないという方は、自分に当てはまるケースがないかチェックしてみましょう。
買った食材を1食で使い切る
食材を余らせて無駄にしてしまうことを気にするあまり、「1食分の量しか買わない」あるいは「食材を一気に食べきってしまう」といった自炊のやり方は節約になりません。
自炊で節約するためには、できるだけ食材を安くまとめ買いして冷蔵・冷凍保存しておきましょう。また、まとめ買いした食材を作り置きおかずとして調理しておくと、複数回に分けて食べられます。
食材に適さない方法で保存している
食材に適さない方法で保存していると、せっかく安い食材を買って自炊しようとしても料理に使う頃には傷んでいることも。実は、食材の種類や食べ方によって、適した保存方法は異なります。食材に適した方法で保存すれば、日持ちして、かつ美味しく食べられるようになります。
食材ごとの保存のコツについて詳しくはこちら→キチントのコツ
また、食材を冷蔵庫に詰め込みすぎると、食材を取り出しにくくなったり、奥に残っている食材を使い忘れて消費期限切れになってしまったりするので、きれいに収納するようにしましょう。
冷蔵庫収納について詳しくはこちら→「冷蔵庫の収納のコツは?│100均アイテム活用法やかしこい収納も解説」
保存に向かない料理を作っている
保存に向いておらず、日持ちしない料理は節約のための自炊には向いていません。特に一人暮らしの場合は一回の食事で食べる量は限られるため、食べきれない場合に捨てることになってしまい、結果的に節約になりません。
節約目的の自炊は、食材を安く買い、数日に分けて食べられる料理を作ることが基本です。例えば、冷凍しても味や食感が変わらない食材は節約に向いています。また、冷凍できる料理も作り置きして数日に分けて食べられるためおすすめです。
冷凍できるおかずをいくつか作り置きしておけば、疲れていて料理するのが面倒な時でもすぐに食べられます。外食が多い生活を自炊型に変えれば、食費を節約しやすくなります。
冷凍保存できるおかずについて詳しくはこちら→【作り置き】冷凍できる人気のおかず6選丨冷凍保存のコツ
1日の食費モデルケース【内食・中食・外食】
自炊することによって、食費がいくら節約できるのでしょうか。ここでは、1日にかかる食費について、内食・中食・外食の3つのモデルケース別で比較します。
ここでモデルとしている「内食」「中食」「外食」の定義は以下になります。
中食:お惣菜やお弁当などを買って帰り、家で食べること
外食:飲食店などで食事をとること
モデルケースの「内食」「中食」「外食」でかかる1日の食費は、以下のとおりです。
3食とも中食の場合:1,400円
3食とも外食の場合:2,250円
自炊することで、外食と比べた場合、1日で最大1,460円も節約することができます。それでは、「内食」「中食」「外食」の1日の食事の内訳を見ていきましょう。
※3食のメニューはあくまでイメージです。
【3食「内食」するケース】
3食「内食」の食費 合計790円
▼朝食(合計86円)
- 卵かけごはん=86円
卵1個:20円
米150g:66円
▼昼食(合計291円)
- 牛丼=291円
牛肉75g:200円
たまねぎ100g:25円
米150g:66円
▼夕食(合計413円)
- カレー=413円
牛肉100g:267円
にんじん87.5g:33円
じゃがいも75g:28円
カレールー1ピース:19円
米150g:66円
※料理する時にかかる光熱費や水道代、調味料代は含めない
【3食「中食」するケース】
3食「中食」の食費 合計1,400円
▼朝食(合計300円)
- サンドイッチ=300円
▼昼食(合計600円)
- おにぎり1つ=100円
- サラダ=200円
- お惣菜(レバニラ)=300円
▼夕食(合計500円)
- シューマイ弁当:500円
【3食「外食」するケース】
3食「外食」の食費 合計2,250円
▼朝食(合計500円)
- カフェでサンドイッチとコーヒー=500円
▼昼食(合計750円)
- ファミリーレストランでハンバーグ定食=750円
▼夕食(1,000円)
- 定食屋でラーメンとチャーハン=1,000円
中食・外食も食べる料理によって食費を抑えられますが、自炊よりも高くなりがちです。食費をなるべく抑えるには自炊するのが良いでしょう。
そのためには、自炊を続けることが肝心です。自炊を無理なく続けられるためにはどういったコツがあるのでしょうか?
初心者が自炊を続けるためのコツ4選
自炊が続けられない理由には、料理に対するハードルの高さや、献立を毎回考えなければいけないという負担があります。ここでは、ストレスなく自炊を継続していけるコツを4つ紹介します。
毎日料理をしなくてもいい工夫をする
「毎日料理をする」ことでかかる負担を減らすために、料理の回数を減らす工夫をすると良いでしょう。具体的には「まとめて保存できる作り置きメニューを作る」「料理をする曜日を前もって決める」といったことです。
節約のためには、自炊を継続させることが重要です。しかし「毎日料理をしなければならない」と考えると、負担を感じてしまいなかなか長続きしません。料理をする度にメニューを考える、買い出しをするといった手順も負担に感じてしまうかもしれません。
作り置きメニューを作る、下ごしらえした食材を冷凍保存する、など毎日の調理にかける時間が減れば、ストレスなく自炊を続けられます。さらに、あらかじめ「週に3日は料理をする」と回数や曜日を決めておくと、それに合わせて買い物をしたり、食材も余らせないように調整したりできるのでおすすめです。
「◯◯するだけ」の料理でハードルを下げる
自炊初心者やなかなか自炊が続かないという人は、「○○するだけ」で完成する料理を選び、自炊に対するハードルを下げましょう。調理工程がたくさんあると、作るのに時間がかかってしまい、面倒になって自炊が続かなくなる可能性があります。
「電子レンジで温めるだけ」「フライパンで焼くだけ」などの「◯◯するだけ」でできるレシピを選ぶようにすれば、自炊が続くようになるでしょう。 簡単につくれるレシピについて詳しくはこちら→電子レンジで簡単!レシピ29選!
片付けの手間を少なくする
料理の後の片付けが面倒な場合には、片付けの手間が少なくなるような工夫をすると自炊のストレスが減ります。
一気にたくさんの品目を作ったり、調理工程が多かったりすると、フライパンや計量カップ、食べた後のお皿などの片付けが面倒になってしまいます。
後片付けをする自分が楽になるように、ワンプレートで済むレシピに挑戦する、ホイルシートで調理できる食材を選んでフライパンに油汚れがつかないようにするなど、調理方法を工夫することで手間が軽減されます。
調理に役立つ便利グッズを使う
日々の調理をスムーズに行うためには、調理を簡単に済ませるための便利グッズを使うことも効果的です。グッズを有効活用することによって、調理が時短になり、ストレスなく自炊を続けることができます。以下では、調理に役立つ便利グッズを3つ紹介します。
フリーザーバッグ
キチントさんマチ付きフリーザーバッグは、手を汚さずに具材を混ぜたり、漬け込んだりする調理道具として使えます。調理して余った具材をそのまま冷凍保存することもでき、2本のジッパーで味・風味を逃さずにしっかり密閉できます。
ホイルシート
キチントさんフライパン用ホイルシートは、油を使わずにフライパンで料理ができます。油を引かないのでヘルシーな料理を作れる、かつ、油汚れや焦げ付きを洗う手間がなくなるのは自炊を続ける上で大きなメリットです。
保存容器
キチントさんレンジ対応保存容器は、保存という用途だけではなく、蒸したり、ゆでたりできる調理道具としても使えます。その他にも、漬け込んだり混ぜ合わせたりなど、食材の下ごしらえをする時にも活躍します。