フリーザーバッグを使った解凍術
まずは、キチントさんマチ付きフリーザーバッグを活用した3つの解凍方法を紹介します。
熱湯やレンジで温めて解凍する
キチントさんマチ付きフリーザーバッグを使うと、冷凍した食材やおかずをフリーザーバッグに入れたまま、熱湯やレンジで解凍できます。作り置きしたおかずを1食分ずつフリーザーバッグで冷凍しておけば、必要なときにすぐ食べられるのでおすすめです。
役立つ利用シーン
- 朝、時間がない中で手早くお弁当を作りたいとき
- 夜、仕事から帰ってすぐに夕飯を食べたいとき
解凍のポイント
- レンジで解凍する際は、フリーザーバッグのジッパーを開けておく
- 底にマチが付いているため、液状でもフリーザーバッグを立てたまま解凍できる
※液状食品を解凍するときは受け皿等を使用してください。
解凍の注意点
加熱によるフリーザーバッグの膨張や破裂を防ぐため、解凍時は必ずフリーザーバッグのジッパーを開けてください。
油分の多い料理は加熱すると急激に温度が上がりやすく、耐熱温度を超える可能性があるため、フリーザーバッグを使った解凍は避けましょう。油分の多い料理は、耐熱容器に移してから解凍してください。
冷蔵庫に置いて解凍する
キチントさんマチ付きフリーザーバッグを使うと、冷凍した食材をフリーザーバッグに入れたまま冷蔵庫で自然解凍できます。野菜を加熱調理せず生で食べる場合は、自然解凍すると食感や風味などが悪くなりにくいためおすすめです。
役立つ利用シーン
- 冷凍した野菜をサラダや漬物、薬味にして食べるとき
解凍のポイント
- 解凍時に受ける食材へのダメージが抑えられる
- 底にマチが付いていて、立てたまま置けるため、冷蔵庫のスペースを有効に使える
解凍の注意点
おにぎりをはじめ、でんぷんを含む食材は自然解凍に向いていません。低温状態ではでんぷんが「老化」しやすく、お米の粘り気が損なわれて硬くボソボソした食感になってしまうためです。
冷凍ごはんを美味しく解凍するコツについて詳しくは→「ごはんを美味しく冷凍保存・ふっくら解凍するコツとは?」
氷水に浸して解凍する
キチントさんマチ付きフリーザーバッグを使うと、冷凍した食材をフリーザーバッグに入れたまま氷水に浸して自然解凍できます。
氷水は冷蔵庫と同じくらいの温度ですが、水は空気よりも熱を伝えやすいため、冷蔵庫に入れたときよりも早く解凍できます。そのため、氷水解凍は食感や風味、鮮度が美味しさに直結するお刺身やお肉などを解凍するときに効果的です。
役立つ利用シーン
- 冷凍した魚をお刺身のように生で食べるとき
- 冷凍したローストビーフを食べるとき
解凍のポイント
- 水は空気よりも熱を伝えやすいため、冷蔵庫での自然解凍よりも早く解凍できる
- 食品全体を低温に保つため、食材へのダメージが抑えられる
解凍の注意点
解凍している食材が氷水に触れないようにフリーザーバッグのジッパーをしっかり閉めておきましょう。食材が水につかると本来の風味が落ちる可能性があるためです。
野菜の種類別|解凍のコツ
次に、 野菜を解凍するときのコツを紹介します。野菜を解凍するときは、野菜の種類や食べ方に合った方法で解凍することが大切です。野菜の分類ごとに「解凍方法」と「解凍後のおすすめの食べ方」を一覧表にしましたので、ぜひチェックしてみてください。
【一覧表】葉茎菜類の解凍方法
葉茎菜類とは、葉の部分を食べる野菜(例:ほうれんそう)や茎の部分を食べる野菜(例:アスパラガス)を指します。サラダや炒め物に使われることが多い野菜です。
葉茎菜類の解凍方法と解凍後のおすすめの食べ方は以下の表を参考にしてください。
解凍方法 | 食べ方 | |
---|---|---|
アスパラガス | さっとゆでる、または電子レンジで温める | サラダ |
凍ったまま加熱調理できる | 炒め物 | |
キャベツ | 冷蔵庫で自然解凍 | あえ物 |
凍ったまま加熱調理できる | 汁物 | |
小松菜 | さっとゆでる、または電子レンジで100gあたり2分ほど温める | おひたし |
凍ったまま加熱調理できる | 炒め物、汁物 | |
ねぎ | 冷蔵庫で自然解凍(半解凍で使える) | 薬味 |
凍ったまま加熱調理できる | 炒め物、煮込み料理 | |
ほうれんそう | さっとゆでる、または電子レンジで100gあたり2分ほど温める | おひたし |
凍ったまま加熱調理できる | 炒め物、汁物 | |
水菜 | さっとゆでる、または電子レンジで100gあたり2分ほど温める | おひたし |
凍ったまま加熱調理できる | 炒め物、汁物 | |
大葉 | 冷蔵庫、または常温で自然解凍(半解凍で使える) ※凍ったままでも調理可 |
たれ、あえ物 |
みょうが | 冷蔵庫、または常温で自然解凍(半解凍で使える) | 薬味、あえ物 |
凍ったまま使用 | 汁物 |
※電子レンジで温める時間は500Wで加熱する場合を目安としています
以下の野菜は、解凍せず凍ったまま加熱調理できます。
- 白菜・・・煮物、鍋物に使える
- ブロッコリー・・・あえ物、炒め物に使える
- モロヘイヤ・・・あえ物に使える
- たけのこ・・・煮物、炊き込みごはんに使える
- たまねぎ・・・炒め物、ハンバーグに使える
- にんにく・・・炒め物、パスタに使える
- にら・・・あえ物、炒め物に使える
【一覧表】根菜類の解凍方法
根菜類とは、根(例:大根)や地下茎(例:じゃがいも)などを食べる野菜を指します。カレーや煮物などの煮込み料理でよく使われる野菜です。
根菜類の解凍方法と解凍後のおすすめの食べ方は以下の表を参考にしてください。
解凍方法 | 食べ方 | |
---|---|---|
里芋 | 冷蔵庫で自然解凍(半解凍で使える) | 汁物、煮物 |
じゃがいも | ・マッシュポテトにして冷凍した場合 電子レンジで温める |
マッシュポテト |
・そのまま冷凍した場合 凍ったまま加熱調理できる |
煮物、コロッケ | |
大根 | ・千切りにして塩もみ、または大根おろしにして冷凍した場合 冷蔵庫で自然解凍 |
なます、大根おろし |
・ゆでてから冷凍した場合 凍ったまま加熱調理できる |
あえ物、煮物 | |
にんじん | ・千切りにして塩もみしてから冷凍した場合 冷蔵庫、または氷水で自然解凍 |
マリネ、なます |
・ゆでてから冷凍した場合 凍ったまま加熱調理できる |
ナムル、煮物 | |
かぶ | ・甘酢に漬けて冷凍した場合 冷蔵庫で自然解凍(半解凍で使える) |
漬物 |
・そのまま冷凍した場合 凍ったまま加熱調理できる | 煮物、汁物 |
※電子レンジで温める時間は500Wで加熱する場合を目安としています
以下の野菜は、解凍せず凍ったまま加熱調理できます。
- ごぼう・・・炒め物、汁物に使える
- さつまいも・・・煮物に使える
- れんこん・・・煮物に使える
【一覧表】果菜類の解凍方法
果菜類とは、トマトやとうもろこしなどの果実を食べる野菜を指します。サラダや炒め物、煮込み料理などさまざまな料理で使われる野菜です。
果菜類の解凍方法と解凍後のおすすめの食べ方は以下の表を参考にしてください。
解凍方法 | 食べ方 | |
---|---|---|
きゅうり | 冷蔵庫で自然解凍 | 酢の物、浅漬け |
さやいんげん | 冷蔵庫で自然解凍 | 煮物、汁物 |
凍ったまま加熱調理できる | 炒め物 | |
とうもろこし | 冷蔵庫、または氷水で自然解凍 | サラダ |
凍ったまま加熱調理できる | 汁物 | |
オクラ | 冷蔵庫、または常温で自然解凍(半解凍で使える) | おひたし、汁物 |
※電子レンジで温める時間は500Wで加熱する場合を目安としています
以下の野菜は、解凍せず凍ったまま加熱調理できます。
- ゴーヤ・・・汁物、炒め物に使える
- ズッキーニ・・・炒め物、ラタトゥイユ、カレーに使える
- トマト・・・ソース、スープ、煮込み料理に使える
- なす・・・炒め物、煮物に使える
- ピーマン・パプリカ・・・炒め物、煮物に使える
- ししとうがらし・・・炒め物に使える
メニュー別|冷凍野菜の食べ方
ここまでは、野菜ごとの適した解凍方法について紹介してきました。ここからは、解凍した野菜を活用できるレシピを紹介します。メニュー別に適した冷凍野菜も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
サラダ・おひたし・ナムル
サラダやおひたし、ナムルを作るときは、生食に近い食感、風味を保ちやすい以下の冷凍野菜を使うのがおすすめです。
<サラダ・おひたし・ナムルにおすすめの冷凍野菜>
アスパラガス、キャベツ、とうもろこし、れんこん、オクラ、小松菜、さやいんげん、ほうれんそう、にんじん
冷凍野菜を使ったサラダ・おひたし・ナムルのレシピを紹介します。
厚揚げ入りコールスロー
<材料>作りやすい分量
- 春キャベツ 1/6個(200g)
- にんじん 1/4本(50g)
▽A
- 塩 小さじ1/2
- 水 大さじ3
- 厚揚げ 1枚(150g)
- コーン(缶) 50g
▽B
- 酢 大さじ1
- 砂糖 大さじ1/2
- マヨネーズ 大さじ3
使用する冷凍野菜はキャベツです。冷蔵庫で自然解凍しておくと調理できます。
小松菜のおひたし
<材料>2人分
- 小松菜 一把
- しょうゆ 適量
- けずり節 適量
使用する冷凍野菜は小松菜です。さっとゆでる、または電子レンジで100gを2分ほど温めると調理できます。
鶏ささみとオクラナムル
<材料>2人分
- 鶏ささみ 2〜3本(150g)
- オクラ 1袋(10本ぐらい)
- 酒 大さじ1
- 塩 少々
▽A(混ぜ合わせておく)
- いり白ごま、ごま油 各小さじ2
- しょうゆ 小さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1/2
使用する冷凍野菜はオクラです。冷蔵庫、または常温で半解凍の状態まで自然解凍すると調理できます。
鶏ささみとオクラナムル
- 鶏ささみ 2〜3本(150g)
- オクラ 1袋(10本ぐらい)
- 酒 大さじ1
- 塩 少々
- いり白ごま、ごま油 各小さじ2
- しょうゆ 小さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1/2
煮物・スープ
煮物やスープを作るときは、以下の冷凍野菜を使うのがおすすめです。
<煮物・スープにおすすめの冷凍野菜>
かぶ、さつまいも、里芋、さやいんげん、大根、たけのこ、なす、にんじん、白菜、ピーマン、パプリカ、れんこん、オクラ、ゴーヤ、ごぼう、小松菜、とうもろこし、水菜、じゃがいも、トマト
冷凍野菜を使った煮物・スープのレシピを紹介します。
豚と里芋の簡単煮物
<材料>2人分
- 里芋 2個
- 豚バラ薄切り肉 80g
- 生しいたけ 2個
▽A
- しょうゆ 大さじ1
- 砂糖 大さじ1
- 水 大さじ1
- いんげん 4本
- 七味唐辛子 適量
使用する冷凍野菜は里芋です。冷蔵庫で半解凍の状態まで自然解凍すると調理できます。
ミネストローネもち
<材料>2人分
- 餅 2個
【ミネストローネ】
- ベーコン 1枚
- たまねぎ 1/4個
- にんじん 30g
- トマト 1/2個
- キャベツ 1枚
- じゃがいも 1個
- しめじ 30g
- 固形コンソメ 1個
- 水 2と1/2カップ
- 塩・こしょう 適量
※野菜は、たまねぎとミックスベジタブルでも。
使用する冷凍野菜はトマトとじゃがいもです。トマトとじゃがいもは、解凍せずに凍ったまま加熱調理できます。
ミネストローネもち
- もち 2個
- ベーコン 1枚
- たまねぎ 1/4個
- にんじん 30g
- トマト 1/2個
- キャベツ 1枚
- じゃがいも 1個
- きのこ 30g
- 固形コンソメ 1個
- 水 2と1/2カップ
- 塩・こしょう 適量
※野菜は、たまねぎとミックスベジタブルでも。
炒め物
炒め物を作るときは、料理の彩りを豊かにする以下の冷凍野菜を使うのがおすすめです。
<炒め物におすすめの冷凍野菜>
アスパラガス、ゴーヤ、ごぼう、小松菜、ししとうがらし、ズッキーニ、たまねぎ、なす、にら、ねぎ、ピーマン、パプリカ、ブロッコリー、ほうれんそう
冷凍野菜を使った炒め物のレシピを紹介します。
焼きナポリタン
<材料>2~3人分
*フライパン26cm使用の場合
- スパゲティ 200g
- ベーコン 2枚
- ピーマン 1個
- たまねぎ 1/2個
- マッシュルーム 60g
- オリーブオイル 大さじ2
- 粒状コンソメ 小さじ1
- ケチャップ 大さじ5
- 卵 2個
- 水 400ml
- 塩・こしょう 各少々
使用する冷凍野菜はたまねぎとピーマンです。たまねぎとピーマンは、解凍せずに凍ったまま加熱調理できます。
焼きナポリタン
- スパゲッティ 200g
- ベーコン 2枚
- ピーマン 1個
- たまねぎ 1/2個
- マッシュルーム 60g
- オリーブオイル 大さじ2
- 粒状コンソメ 小さじ1
- ケチャップ 大さじ5
- 卵 2個
- 水 400ml
- 塩・こしょう 各少々
その他|ソース・薬味
ソースや薬味を作るときは、冷凍しても風味が保たれやすい以下の冷凍野菜を使うのがおすすめです。
<ソース・薬味におすすめの冷凍野菜>
にんにく、しその葉、ねぎ、みょうが、トマト
冷凍野菜を使ったソース・薬味のレシピを紹介します。
氷トマトの豚しゃぶそうめん
<材料>2人分
- そうめん 200g
- 豚薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 150g
- トマト 1個
- みょうが 2本
- 長ねぎ 1/2本
▽A
- めんつゆ(3倍濃縮) 小さじ1
- ゆずこしょう 小さじ1/2
▽B
- ごま油 大さじ1
- 炒りごま 小さじ1
- 塩 少々
- めんつゆ 適量
- 大葉・炒りごま 適量
使用する冷凍野菜はトマトとみょうが、大葉です。トマトはすりおろしてからキチントさんマチ付きフリーザーバッグに入れて冷凍します。食べるときに室温で自然解凍、あるいは電子レンジで解凍すると調理できます。みょうがと大葉は冷蔵庫、または常温で半解凍の状態まで自然解凍すると良いでしょう。